木工作家となる
 

いちおしNEWSとっとり(NHK鳥取放送局)

 私は、やぶちゃんのことを、木工職人又は木工屋と紹介しています。
 最近は、よく木工屋と呼んでいますが、そんなに深い意味があるわけではありません。「苦労を重ねた木工職人さんに敬意を払って『木工屋さん』と呼ぶことにしましょう」と書いたこともありましたが、やぶちゃんが苦労を重ねていないわけではありませんし、まあ、私の好きな響きを選んだということです。

 私の大好きな映画に「鉄道員(ぽっぽや)」や「時代屋の女房(じだいやのにょうぼう)」があります。とうふやさん、本屋さん、八百屋さん、魚屋さんとか、生活必需品を供給してくれるお店には、なぜか「屋」が似合います。
 やぶちゃんも「木工屋」が一番似合うような気がします。もし、やぶちゃんをテーマに本に書くとすると、恋愛モノだと「木工屋のラブストーリーは突然に」、ミステリーであれば「木工屋Xの献身」、股旅物ものならば「木工屋旅がらす」、マンガならば「木工屋のやぶちゃんの冒険」とかがよさそうです。

 先日、よく見た顔がテレビに出ておりました。「木工屋やぶちゃん」です。
 暑い日でしたので、家に帰るなり冷蔵庫からビールを取り出してプシュー、ンゴンゴ、プファ~ときて、テレビをパッチとしたら、あの顔がド~ンと目に飛び込んできました。
 我が家のボロDVDを稼働するのは時間がかかります。間に合いません。
 カメラを取り出し、何枚か写真だけはとっておきました。

 「発想が形に残ることに喜びを・・・」
 「失敗することで勉強に・・・」

 なんやら、今までと雰囲気が違います。
 そして最後に、画面に「木工作家」と出ました。

 「木工作家」とは、気がつきませんでした。いや、私は「木工作家」という言葉自体を知らなかったのです。さっそくネットで検索してみますと、たくさん出てくるではありませんか。しかも、人間国宝の方もいます。これは完全に抜かっておりました。

 「作家」の意味も調べてみました。「作家とは、芸術や趣味の分野で作品を創作する者(作者 author)のうち作品創作を職業とする者または職業としていない者でも専門家として認められた者をいう。(ウィキペディアより)」とあります。
 ふむふむ、やぶちゃんは、そのとおりです。
 やぶちゃんの作風は、がちがちの芸術モノではありません。多くの人に木のすばらしさと、木工の楽しさと、そして何よりも子どもたちの笑顔をつくりだす作家です。モノ書きで例えるならば「童話作家」ですね。

 子どもたちと一緒に遊んでいるやぶちゃんの姿を思い出すと、やはり「木工屋」というのが一番あっているような気もしますが、せっかくテレビで「木工作家」という肩書きをいただいたわけですので、以後「木工作家やぶちゃん」と呼ぶことにしましょう。



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おやじのつぶやき 2012.8

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