はじめに、東日本大震災で被災された皆さまに、心よりお見舞いを申し上げますとともに、亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。
かつて、この世の中で恐いものの代表といえば「地震、雷、火事、おやじ」。しかし、このたびの大震災で図らずも「地震、津波、原発事故」に変わってしまった。おやじとしては「おやじ」が消えるのは寂しいことなのだが、そもそもここで言われているおやじは、台風を意味する「大山風(おおやまじ)」に由来するものらしい。恐くて威厳のある人間、おやじの存在というのは、いつの世も怪しいものだ。
テレビで流れる被災地の様子や原発事故のニュースを見ながら、私も何かやらなければと、思い付くままに照明を消したり電化製品のコンセントを抜いたりする。そして、部屋に散らばった電化製品や床のコードを見ながら、思わず頭を抱える。よくもまあ、こんなに多くの物に囲まれた生活をしているものだと。
「予防原則」という概念がある。「深刻な、あるいは取り返しのつかない影響を及ぼす恐れがある場合には、科学的に因果関係が十分に証明されていなくても、その悪化を防ぐための対策を行うべき」というものだ。一方で、過度な予防対策は無用な規制をつくり、経済発展を阻害するとも言われている。
しかし、原発事故は“想定外の事態”だと片付けたくない。私たちも、事故予防策の一端を担う必要がある。あまりにも便利な機械や化石燃料に頼りすぎている今のライフスタイルを見直すこともその一つであろう。
まずは復旧、そして復興。
がんばろう 日本のおやじたち!
|