環境首都



環境首都創造フォーラム2015in北栄

「苦味(にがみ)ちゃんのECO日記」より


一国の中心となる都市を首都という。首都と聞けば華やかな街並みや賑わいが思い浮かぶが、田舎が大好きなおやじにはさほど興味がない。それとは別に、シンボル的存在とされる都市を首都と呼ぶことがある。例えばドイツのフライブルグ市は環境首都として有名であり、こちらは興味津々である。

環境首都は政府や法律が定めるのではなく、市民やNGO(非政府組織)が、そう呼ぶぞ!と決めるのだから面白い。鳥取県にも環境首都と呼びたい自治体がある。その先鋒が北栄町であり、これまで掲げられた数々の環境施策は、県外からもたいへん注目されている。

先月、その北栄町に全国から環境首都を目指す自治体や市民団体、研究者が集まって地球温暖化問題やエネルギー政策について議論が交わされた。そして市民一人ひとりの生活や地域経済に結びついた環境施策、地球温暖化問題への真摯な取り組みを求めるメッセージが発信された。

今月30日から、フランス・パリですべての国が合意できる地球温暖化対策について議論する国際会議COP21が開催される。鳥取県の環境首都から発信されたメッセージがこの国際会議に届き、子どもや孫たちが安心して暮らすことができる地球が創られることを願っている。


 日本海新聞 2015.11.27掲載

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