同窓会


 雪の元旦は、久しぶりの小学校の同窓会だった。本当に久しぶりだったから、見覚えのある友の顔なのに名前が出てこない。しかし挨拶を終えないうちに、笑い顔に昔のいたずら顔が重なる。友とはありがたいものだ。わずかの時間で、昨日まで一緒に遊んでいたかのような安心感を与えてくれるのだから。

 幼い頃は、自分の年代の大人がずいぶんと年配に見えた。今この歳になって、昔の大人とは違うなどと勝手に思い込む。間違いなく積み重ねた歳相応の容姿と体型になっていて、孫の話題などは自然と熱が入るというのに。

 普段、近くに住んでいる友と会うことは、ほとんどない。ましてや県外に住む友に会うのは同窓会の時くらいのものだ。連絡などいつでもできると決め込んでいた横着おやじに、年末に喪中の挨拶状が届いた。この同窓会での再会を楽しみにしていた親友の奥さんからだった。

 当然のように会えるはずの彼が、昨年の夏に亡くなったとのこと。お気楽な自分が情けなくなり、しばらくふさぎ込んでしまった。彼の死を知らされた友も、皆言葉を失った。彼との楽しい思い出を、また多くの友と一緒に酒を飲みながら語りたいものだと、降り積もる雪の中を帰宅の途についたのである。

 
日本海新聞 2015.1.30掲載

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